バグ報告に対するMySQL(Oracle)とMariaDBの対応の違い 23
ストーリー by hylom
問題の重要度をどう判断するか 部門より
問題の重要度をどう判断するか 部門より
insiderman 曰く、
Archie Cobbsによる本家/.へのタレコミ「A Tale of Two MySQL Bugs」より。
先の5月、私はMySQL 5.5系とMariaDB 5.5系の両方で発生した、原因不明の性能劣化バグに遭遇した(どちらも同じコードをベースにしているものだから、これはまったく驚くことではない)。これはオラクルとMariaDBプロジェクトそれぞれのバグレポートに対する対応の違いを比較する良い機会だと思ったので、まず5月31日、Oracleにバグレポートを送った。すると、それから24時間以内に彼らはバグを確認した。これにはちょっと驚いた。だが、それから、3か月の間、まったくその後の音沙汰はなかった。
そして7月25日、MariaDBはこのバグをOracle(MySQL)のバグレポートから自分たちのバグトラッカーにコピーした。MariaDBの開発者らはそこから一週間もかからずにこのバグを分析してパッチをコミット。その結果、MariaDB 5.5.33ではこの問題は修正されることになった。
OracleやMySQL開発者はバグレポートを軽視しているなどとはこの一件だけでは言えないが、一例としては興味深い案件である。
対抗意識 (スコア:5, 参考になる)
でもまず日本語訳のまずいところを指摘しておくと
元:これはオラクルとMariaDBプロジェクトそれぞれのバグレポートに対する対応の違いを比較する良い機会だと思ったので、
良:これはオラクルとMariaDBプロジェクトそれぞれのバグレポートに対する対応の違いを比較する良い機会だったと後になってなって判明した。
元:自分たちのバグトラッカーにコピーした。
良:(コピーしたのはArchie Cobbsさん自身。)
で、Archie CobbsさんがMariaDBのバグトラッカーにコピーしたときに、
"I am filing it here in hopes it will get more attention than from the MySQL folks."
って書いちゃっているので、MariaDBの開発者たちが対抗意識を燃やして速やかにバグを修正した可能性は否定できないと思うんだ。
FLOSSに競争原理が働いて、それぞれがより改良されて行くのはよいこと。
love && peace && free_software
t-nissie
二都物語 (スコア:1)
そんなわけで2つのDBの開発陣を比較するにはイマイチなバグレポートだったよね。
同時にまったく同じレポートをしてみればよかった。次のチャンスに期待。
まあ、バグレポート/パッチの提案なんて、投稿してからああすればよかった、
こうすればよかった、って後悔することばかり。さらに投稿者自身が粘り強く
説明、解説、手練手管、お世辞、さらには恫喝(?)までをも駆使してフォロー
してかないと修正/採用してもらえないこともあるし。
あと、本家のほうのタイトルが「A Tale of Two MySQL Bugs」だけど、
『二都物語』(にとものがたり、チャールズ・ディケンズ著、A Tale of Two Cities)
との相似性もイマイチな気がするんだけど…
驚きも何も無い (スコア:4, おもしろおかしい)
これから、Oracle(MySQL)さんは、MariaDBからパッチをバックポートする。
これで解決、無問題。
Oracle(MySQL)としては、「まんどくせ、マリちゃんパッチまだ~?」って気持ちだったんでしょう。
そういうイメージというか、期待通りのサポートレベルというか。
Re:驚きも何も無い (スコア:1, 参考になる)
しかしバグを直したことで互換性(避けなければいけない処理)が失われたという事実
個人的には本家にマージしない限り適応して欲しくなくもある
Re:驚きも何も無い (スコア:1)
「本家」っていうけど、どちらが名前を引き継いでいるか、とかメインの開発者がいるか、というくらいの話で、
重要なのはむしろ、「広く使われている方」に合わせた方がいい、という話ですよね。
だとすると、MySQL と MariaDB は微妙なところに差し掛かりつつあると思う。
Re: (スコア:0)
えぇ、わかります。
MariaDBでは新機能の開発も許されないのですね。。。
Re:驚きも何も無い (スコア:1)
まるで、Red Hat Enterprise LinuxとOracle Linuxの関係を見るようだ
Re: (スコア:0)
ん?ということは今、Oracle Linuxの方が開発とか活発なんですか?
いまいち事情は知らないのでちょこっと誰か解説プリーズ。
Re: (スコア:0)
MariaDBからパッチをバックポートしたらプロプライエタリなライセンスで提供できなくなるのでは?
MariaDB側は(接続ライブラリを除き)自由にバックポートできるけど。
OTNに登録すればパッチを提供するよ (スコア:2)
Re: (スコア:0)
実はとっくにパッチを開発済みだけどサポート契約を結んでいないのでその事実すら知らされなかったとか
Re:OTNに登録すればパッチを提供するよ (スコア:2)
Linux Kernelのバグで、はるか昔にRHELでは修正されてて、上流の人も他ディストロの人もわりと知らなかったってのが昔あったような…
Re: (スコア:0)
関係ないけどM$KKも大昔はM$でhotfixが上がったのをwebで見つけてから修正作業に入ってたらしい。
関連会社(笑)ですらそんなモンだから他ディストロの人がわからないぐらい許してやってくれよ。
比較 (スコア:1)
> 比較する良い機会
比較するならもう何件何十件かバグレポートを出してから比較して欲しいものだ。
Re:比較 (スコア:2, おもしろおかしい)
ですよねぇ。
そもそも検証の手間とかで考えたら、あまり頻繁にバージョンアップされるのも面倒だと思ったり。
重要度が低いバグとかは定期的なバージョンアップの時に纏めて適用、ぐらいのほうが、使う側からしたら便利に思えます。(少なくとも今回の話題に上がってるバグは、バグトラッカーに出ていなかったということは他の環境では問題になってなかったんですよね?)
むしろ(その認識が正しいかは知りませんが)、「何でもかんでもすぐ直す」というスタンスのMariaDBと、「緊急度の低いものは優先順位を下げて運用する」MySQLで使い分けができればそれで良くて、バグレポートを軽視してるとかそういうネガティブな書き方ではなく、単にスタンスの違いですね、って話ならそれでいいと思うんですが。
Re:比較 (スコア:1)
このバグの為にバージョンアップが行われたと言う話ではなく、素早くパッチが投げられ、次の定期的バージョンアップに盛り込まれたって話じゃね?
頻繁なバージョンアップとか関係無いと思うけど
Re:比較 (スコア:2)
大したことないバグはマイナーバージョンアップでは放置しておいてほしい、と思うんです。
時と場合によりますけど、リリースノートにある修正箇所を見てバージョンアップ時のテストしたりするので。
Re: (スコア:0)
互換性に問題が出るようなバグって「大したことないバグ」ではないような気が・・・
Re: (スコア:0)
けど一気に反映されると
トラブル時の問題特定が面倒なのよねぇ
きっちりログ追って地道にやればいいんだけれど
今回のアップで気をつけるとこが
こことこことこことこことこことこことこことここと。。。
とかなるくらいなら
小刻みでもいいかなとも思わなくもない
# 修正の修正の週絵師の修正で連日アップは泣けてくるけれど
同じ (スコア:0)
どうみても Oracle が優位。 (スコア:0)
つまりだ、Oracle は24時間以内にバグを確認したにもかかわらず、
Maria DBは2ヶ月近くもバグを確認せずに放置し、報告主が行動しなかったら永遠に対応しなかっただろうという疑いがあると。
たまたま直してみようと思った人がいただけのこと (スコア:0)
OSSなら見てみるカーって人がいればとりあえず修正に向けて動き出す。
逆にプロプライエタリだと作業者にやる気がおきないバグも直せと言われれば直されるが、
OSSだとだれも直す気が起きないと放置される可能性もある。
Re:たまたま直してみようと思った人がいただけのこと (スコア:1)
バグ修正も優先度決めてやるのが普通だしね
ずっと発見されてなかったたバグだとしたら、発生頻度が少ないんだろうしそういうのは後回しになる
同じバグレポートを同時にサブミットしていく事例が増えていけば、いろいろ見えてくるだろうね。