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オープンソース

エリック・レイモンド曰く「GPLはもう要らない」 87

ストーリー by hylom
さよならGPL、 部門より

RMS 曰く、

オープンソースの開発手法を分析した「伽藍とバザール」の著者であり、Mozillaのオープンソース化にも大きな影響を与えたと言われているエリック・レイモンド氏が、「GPLはもう要らない」と主張している(@ITの記事)。

この主張は、ロングアイランドLinuxユーザー会(LILUG)での講演で行われ、この発言内容はLILUGのブログで確認できる。

レイモンド氏は、GPLには法律家やビジネスパーソンに対して「おそれ」を抱かせるデメリットがあると述べ、このネガティブな効果はメリットを上回っているのではと主張している。また、GPLがなくても開発者にはソースコードを開示するインセンティブがあるとし、クローズドな開発モデルは人的リソースの点で勝ち目がないとも述べている。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by Anonymous Coward on 2009年03月27日 14時44分 (#1539143)

    両極端がいてこそ、中道は中道でいられる、と思うのです。
    GPLのビジネス上の存在意義は、そこにあると思うんだけど。
    ストールマンやGPLがなければ、レイモンドやオープンソースこそが
    急進的な極左だというレッテルを貼られ、ビジネスどころじゃなくなったことでしょう。

    # もちろん、BSDライセンスじゃなくてGPLだからこそ、BSDじゃなくてLinuxが
    # 商売になり、有名にもなれたと思うのですが。BSDは、名前は売れなくてもひっそりと
    # 世の中に役立てばいい、という思想で、それはそれで立派だと思います。実際、
    # じつはWindowsにもBSDのコードが使われていたなんて話が、脆弱性の発見を通じて
    # 明らかになったなんて話がありました。でも、それではビジネスにならない)。

    • by Anonymous Coward on 2009年03月27日 15時55分 (#1539187)

      >>急進的な極左だというレッテルを貼られ、ビジネスどころじゃなくなったことでしょう。

      RevolutionOSというドキュメンタリー映画の中に、レイモンドへのインタビューがけっこうあるんですが
      「ソフトウェアを善意で共有するオープンソースとは、まるで共産主義のようですね」
      の質問に相当カチンときたようで激昂してました。

      「ナンセンスだね!! 物凄く頭にくる。共産主義は共有しないと殺される強制的なイデオロギーだ
      フリーソフトウェアは人を監獄にぶちこんだり殺したりはしないだろう」
      と。

      そのあと、マイケルティーマンのインタビューに移るんですが
      ストールマンの紹介でモスクワ大学の研究所長が訪ねてきたので、オープンソースがいかに企業家精神を育てるかを説いたところ、
      「共産主義的すぎてロシアでは成功しません」と訝しがられましたよ。
      というオチがついてましたが。

      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2009年03月27日 16時25分 (#1539206)
      なんで行頭に # を付けているのか意味不明ですが。

      ># もちろん、BSDライセンスじゃなくてGPLだからこそ、BSDじゃなくてLinuxが
      ># 商売になり、有名にもなれたと思うのですが。BSDは、名前は売れなくてもひっそりと
      ># 世の中に役立てばいい、という思想で、それはそれで立派だと思います。実際、

      ビジネスという視点から考えると、GPLではなくBSDLのほうがとても有利です。
      実際にBSDを使っている機器は少なくないです。
      ただ、BSDが採用された理由を考えれば、なぜBSDがあまり目につかないのか
      理解できることでしょう。

      Linuxの場合、採用しちゃった担当者がGPLのことを良く理解せずに採用した
      こともビジネス利用での問題の傷を深めた原因です。
      もしも最初からGPLとBSDLの違いを把握していれば、LinuxじゃなくてBSDを
      採用していたというケースも少なくないでしょうね。

      たとえばエレコム事件のようなものは起こらなかった可能性があります。
      BSDがLinuxに後れを取ったのは、AT&Tとの間でもめたライセンス問題じゃないでしょうか。

      ># じつはWindowsにもBSDのコードが使われていたなんて話が、脆弱性の発見を通じて
      ># 明らかになったなんて話がありました。でも、それではビジネスにならない)。

      ビジネスになってますよね?
      組み込んだ製品を売ってるじゃないですか。

      GPLのLinuxならビジネスになってるかと言えば、ほとんどがサポートや保守や
      構築でお金にしているだけで、GPL自体はほとんど関係ない。
      一応、工業製品で使ってて、ひっそりとソースを開示していることもありますけど、
      それは成功しているとは言えない。
      だれもそのコードを利用して再生産していない。

      有料で売っているLinuxもありますけど、ビジネス的に成功しているとは
      とても思えない。
      GPLなんてのは、もともとビジネスを想定していないものなんです。
      親コメント
      • by Anonymous Coward

        > ビジネスという視点から考えると、GPLではなくBSDLのほうがとても有利です。
        > 実際にBSDを使っている機器は少なくないです。
        > ただ、BSDが採用された理由を考えれば、なぜBSDがあまり目につかないのか
        > 理解できることでしょう。

        まさしくそこが問題だと思います。BSDを使うビジネスはありますが、BSDを作る
        ビジネスはありえません。黙ってパクられて終わりです。
        BSDライセンスでものを提供するビジネスは成立しないです。

        > GPLのLinuxならビジネスになってるかと言えば、ほとんどがサポートや保守や
        > 構築でお金にしているだけで、GPL自体はほとんど関係ない。

    • by Anonymous Coward

      ライセンスの話ならBSDライセンスでビジネスをやっているのは珍しいってレベルでは無かった筈だが。

      • by Anonymous Coward on 2009年03月27日 15時21分 (#1539159)

        GPLは技術が循環するって事だと思います。

        BSDを組み込んだプロダクトをいくつか知ってますが、
        改変部分のソースは大抵非公開です。

        GPLライセンスの場合は、良くも悪くも公開しないといけません。
        公開された技術を見て、他のプロダクトも使ってみたくなったり
        公開部分をさらに改良して使いたくなったり…。

        GPLは金額的には無償ですが、技術提供で対価を払いましょう
        ってライセンスなのかもしれません。

        親コメント
        • by Anonymous Coward on 2009年03月27日 15時30分 (#1539166)

          GPLは技術が循環するって事だと思います。
          BSDを組み込んだプロダクトをいくつか知ってますが、
          改変部分のソースは大抵非公開です。

          GPLライセンスの場合は、良くも悪くも公開しないといけません。

          だからといって、非公開にしなきゃならないソースをGPLにして公開するような企業もないわけです。だから、GPLだから技術が循環するんじゃなくて循環しても良い技術なのでGPLにしたのでしょう。

          親コメント
          • > GPLだから技術が循環するんじゃなくて
            > 循環しても良い技術なのでGPLにしたのでしょう。

            いや、なんちゅうか。。。

            循環させたい技術があるからそれを実現するために GPL が
            あるんだけど。。。

            # はぁー

            親コメント
            • by Anonymous Coward on 2009年03月28日 21時25分 (#1539714)

              うーん、でもウチでの使い方だと、
              ・GPL->既にこなれた技術でどの会社で作っても変らん様なもの。
              ・BSDL->有る程度こなれた技術だが、技術の点での競争があるもの。
              ・プロプラ->技術事態が商売ネタになったり、外部の商売ネタ(特許なんぞ)でイロイロ有るもの。
              って感じだよ。

              サービス業でも無い限り技術が循環する事自体では利益にはならんから、有る程度は仕方ないと思う。
              特にうちのプロプラでやっている様なのはGPLだとフリーライダーの食い物になるだけだし。
              技術自体を売るのには、GPLは余りに向かない物としか言い様が無いよ。
              #昔の機器ですらROMコピーされてニセモノを作られたってのに。

              親コメント
        • by Anonymous Coward

          循環するから目立つだけで、BSDと比較して特に多くのGPLが使用されているとも思えないのだが。
          非公開のソースの有無なんぞ最初から気にするのはそれを扱う人達だけだから、尚更GPLのみの利点が
          気になる人なんかには気が付く事すらないだけでしょう。

  • by Anonymous Coward on 2009年03月27日 14時59分 (#1539150)
    元来GPLには知の共有という理念があって、とくにソフトウェア技術の発展では
    それが重要という問題意識もあるわけで、ソースコードの開示を強制する
    メカニズムとしてGPLが役に立っていることは否定できないと思うんですね。

    確かに、いろいろと不自由なことも起きているし、それは問題ではあるけれど
    元の理念を脇に置いておいて邪魔だから要らないというのはいかがなもんかな。
    「インセンティブがないからソースコードを開示するだろう」という理論と
    GPLが果たしてきた(また果たしている)役割というのには、かなりのズレが
    あると思うんですが。
  • > オライリーは、インターネットの成功の基盤となったオープンソースが、
    > ソフトウェアが主にサーバ側で動作するクラウドコンピューティング時代になると、
    > ソフトウェアの配布、複製を前提とするオープンソースのライセンスは時代遅れとなり、
    > 結果独占的なロックインに寄与してしまうことを懸念しています。

    なんて [wiredvision.jp]もありますが
    どうなっていくのでしょう?
  • by fiercewinds (22740) on 2009年03月28日 1時33分 (#1539479) 日記

    GPLは『ユーザーが自由であること』 [fsf.org]を実現するためのものだろうに。

    しょせんESRは開発者の視点『だけ』しか考えてないんじゃないの?

  • by Anonymous Coward on 2009年03月27日 14時43分 (#1539142)
    つまりそういうことね。
    もうちょっと現実的に緩くしようよ、と。

    個人的にも制約がきついのよりは緩めの方がいいなぁ。
    • Re:GPLじゃ厳しすぎる (スコア:1, すばらしい洞察)

      by Anonymous Coward on 2009年03月27日 15時26分 (#1539162)

      そうかなー?営利企業は基本的に貪欲に営利追求するので、「自分の物は自分の物」「他人の物も自分の物」な傾向があります。
      GPLという抑止力がなければ、オープンソースを自社プロダクトにコピペして使い、逆にパブリックドメインに何ら貢献することなく自社の著作権だけを主張するフリーライダーになることは確実です。(GPLがあってもこのザマなんですから・・・)

      GPLはまだまだ緩い方だと思いますよ。ソースさえ公開すれば営利目的に使っても問題ないんですから。フリーウェアでも「営利目的で使う場合は有料」というのは結構多いですし。

      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2009年03月27日 15時50分 (#1539181)

        まあGPLとかコピーレフトなライセンスは同業者のただ乗りを抑止できる効果はあるわな。最近は商用ライセンスとの併用ってパターンも目立つね。あとこれ、

        逆にパブリックドメインに何ら貢献することなく自社の著作権だけを主張するフリーライダーになることは確実です。

        非コピーレフト=パブリックドメインじゃないよ。MITライセンスやBSDライセンスは著作権表示要求するし、旧BSDライセンスの場合は宣伝条項もある。Apacheライセンスは特許権も絡んでくる。

        親コメント
      • 既に規模がある程度以上大きなプログラムだと、もはやGPLを採用する必要はないでしょう。
        仮に、LinuxがBSDライセンスになったとしたら、クローズドな用途でのLinuxの利用は広がり、もしかしたら組み込み用途などに関しては、どっかの企業がそれ用にチューニングして、とかやっちゃうかもしれないけど、
        サーバやパソコン用途では、本家Linuxにさほど影響を及ぼさないでしょう。
        本家Linuxもバグフィックスやバージョンアップが行われている中、それに追従しつつ、かつ、わざわざ本家でないLinuxを採用するメリットを示せるような高度な開発力を持った会社なんてそうそうないですから。

        しかし、そこそこの規模の会社に簡単に全部持っていかれかねない規模の小さいプログラムの場合、GPLは非常に頼もしい味方になってくれます。
        若かりし日のRMSが体験した、自分の見せたコードを製品に取り入れられ自分はその製品のソースを見せてすらもらえなかったという悲劇がどのような弱者に対しても、起こらないことを保証してくれるのがGPLですから。

        --
        1を聞いて0を知れ!
        親コメント
      • by Anonymous Coward
        フリーライダーの何がいけないか、そこから説明してくれ。話はそれからだ。
        • by Anonymous Coward
          健全かどうかは別として、禁止されてはいないよね。
    • ライセンスの意味的には逆じゃないかなあ・・・

      「GPLは自由すぎる。俺様の書いたプログラムを他人がソースコードも含めて完全に自由に使っていいなんてまっぴらゴメンだぜ!!」という人がGPL以外の「自由でない」ライセンスを選ぶのではないかと。

      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2009年03月27日 17時47分 (#1539244)

        ん?

        BSDLだってMITだってPublic Domainにしたって、「俺様の書いたプログラムを他人がソースコードも含めて完全に自由に使っていいぜ」ってライセンスだと思うんですが… (違いが出るのは、「俺様の書いたプログラムを他人が改変したら、その他人には何が許されてるか」ってところ。)

        GPL的「自由」というのは改変後のプログラムの配布においても一定の「自由」が保証されることが織り込まれているという多層の仕組みで、だからどちらが本当の「自由」かという点には議論の余地があるけれども、最初の1hop (「俺様の書いたプログラムを他人が自由に使う」)においてGPL以外は「自由でない」と言うことはできないでしょう。(たぶんGPL的「自由」の話をしたいのじゃないかと想像はするけれど、だとしたら例が適切ではないのでは、という指摘です)

        親コメント
      • by Anonymous Coward on 2009年03月27日 18時00分 (#1539253)

        GPLよりはBSDLの方がソース使用者にとっては自由があるのだけど?
        うちは勘違いのソース公開要求が多くてBSDLに転んだクチです。
        単なる応対だって手間って言えば手間ですから。

        親コメント
      • Re:GPLじゃ厳しすぎる (スコア:1, すばらしい洞察)

        by Anonymous Coward on 2009年03月27日 18時53分 (#1539281)

        ええい、ややこしいことを。
        問題は、自由の主語がどちらにあるかだ。

        親コメント
    • 立場の違いですよね、結局。

      FSF(GPL)の目的が、そもそもオープンソースではなく「フリーソフトウェア」であるわけですし。
      # 目的を達するために、結果としてオープンソースになっているに過ぎない。

      「オープンソース」を推進する立場から見れば、GPLの課す制限が厳しすぎる
      (デメリットが大きい)という意見もある事については、それほど不自然ではないとは思います。
      # Yes/noの話ではなく、程度の問題。
      # これがフリーソフトウェアの話だったら矛盾どころではないのですがw

      親コメント
    • by Anonymous Coward
      私が思うに, GPLが厳しいと言うのは視点が異なる考えで, あなたが言う緩いはずのBSDとかのライセンスは 経済及びインセンティブ的にナッシュ均衡な物に陥いってると言うことではないかな.
      反対に, GPLとプロプライエタリは現在パレート最適を果たして居ると言うことではないかな.
      Ericとあなたの考えは近いと言うことでしょう.
      もう5年もすれば, オープンソースと言う言葉は死語になるでしょう.
  • GPLの前に (スコア:0, 荒らし)

    by Anonymous Coward on 2009年03月27日 15時00分 (#1539151)
    銃捨てろよチョビヒゲ
  • by Anonymous Coward on 2009年03月27日 16時39分 (#1539216)

    「自分が開発したものはコミュニティに成果として還元しようとせず、どんどんクローズドソースのソフトウェアが増えていく」
    ことに対する一つの対応として、ソフトウェア自身が自由であるとするGPLがあるんだけど、
    これは開発者にとっては厳しいライセンスだし、企業を萎縮させるデメリットが出てきている。

    「クローズドな開発モデルは、もはやオープンソースに人的リソースの点で勝ち目がない」
    から、あえてそんな厳しいライセンスにしなくても良いんじゃないの?

    という位の意味だと解釈した。

    その上で私見を言わせて貰うと
     ・新しいソフトで、かつ大規模とか何とかの理由で会社が関わる場合はオープンソースだよね
     ・だけど、好き者だけで何とかなるソフトはGPLも残るだろう
     ・当然今までGPLだったソフトもGPLだろうなあ
     ・てなわけで、割合としては緩やかに減るけど、生態系としては残るだろう
     ・それを見越してGPLからの移行を誘う心算?
     ・だとしたら、ちょっと政治臭がキツいな。

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身近な人の偉大さは半減する -- あるアレゲ人

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