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シスコ傘下のTandberg、オープンソースのコードから特許を勝手に申請 13
ストーリー by kazekiri
落ちてたので 部門より
落ちてたので 部門より
hylom 曰く、
米Cisco傘下のビデオ会議システムデベロッパーTandbergが、オープンソースの動画エンコーダーx246のコードに含まれるアルゴリズムを特許として申請したそうだ(本家/.、x264プロジェクトのJason Garrett-Glaser氏のブログ)。この特許は問題のソースコードがコミットされてから2か月後に申請されており、本家/.では「企業がオープンソースプロジェクトのコミットログをウォッチして特許ネタを探す時代が来たようだ」などと言われている。
今回問題となっているアルゴリズムは、Theoraを含むさまざまな動画エンコーダにおいて、パフォーマンスの最適化に有用なものとのこと。
公知技術 (スコア:0)
ソースが公開されていた以上公知技術だから、特許なんか取れんだろ。
それとも、アメリカの特許法では公知技術は不可という考え方は無いのか?
まぁ、社員が特許のノルマの苦しまぎれにパクって提出したとか、そんなとこかね。
アメリカは先発明主義だからかな? (スコア:2, 参考になる)
日本、というかアメリカ以外のほとんどの国は出願した日を基準に新規性を判断する先願主義ですが、アメリカは発明した日を基準に考える先発明主義です。
(世界標準に合わせて先願主義に移行すると言いつつ、まだのはず)
なので、理論上は当人が発明→オープンソースにコミット=公開→出願という時系列もあり得るでしょう。
(出願前の公開の例として論文発表とかはよくあるので、多分その順序自体は珍しいケースでもない)
つまり、パクりかどうかは発明した日時の特定によるのでしょうが、それをどうやってやるものなのかは米国の実務を知らないのでわかりません。
誰かフォローよろしく。
日本では親コメントの通り、コミット=公知になるので無理でしょうね。
Re: (スコア:0)
(そうでなければ自分宛に手紙を書いて日付印で証明するなんて方法は使えるのかな?)
ところで米国の先願主義問題の結末はどうなったんですかね? 最近話題が出てこないので詳しいことを知らないのですが.
Re:アメリカは先発明主義だからかな? (スコア:3, 参考になる)
>先願主義問題の結末はどうなったんですかね?
移行していくことは決まったけれども、特許法改正案は揉めていて未だに通っていなかったはず。
先願主義だけではなく、特許制度そのものをもっと効率的にしようってんで、損害賠償周りだの政府の権限に関する部分だのパテントトロールのような事をどう防止するかだの、いろいろな部分をひっくるめて改正しようとしているから、法案提出のたびにあちこちの条項で反対やら議論やらが巻き起こっている。毎年提出しては問題が出て通らず、次の年にその部分を改訂すると今度は別な条項で揉めて……の繰り返し。昨年は政権交代との絡みで「とりあえず保留」(政権交代もあるんで次期政権に回す)とかになって、その後も通ったっては無しは聞いていないような。
一応一歩一歩進展はあるし、反対も徐々に減ってきてるから、まあそのうち通る法案になるんだろうとは思うけど。
(最初は先願主義も揉めてたけど、そこは何とか合意がとれて現在の主戦場は他の条項っぽい)
Re: (スコア:0)
いろんな条項をまとめて廃案に持って行くのは常套手段です。
これについてどうか知りませんが
Re:公知技術 (スコア:2, 興味深い)
>ソースが公開されていた以上公知技術だから、特許なんか取れんだろ。
>それとも、アメリカの特許法では公知技術は不可という考え方は無いのか?
出願特許なら日本だって似たようなもんです。大昔に刊行された教科書に書いてあるような技術を申請してたりしますし。
>まぁ、社員が特許のノルマの苦しまぎれにパクって提出したとか、そんなとこかね。
審査請求してるってんならヤバイですが、出願だけで一々反応してもなぁ…という気はします。
Re:公知技術 (スコア:1, 興味深い)
>まぁ、社員が特許のノルマの苦しまぎれにパクって提出したとか、そんなとこかね。
だとは思うが取れないって訳でも無い。
近頃のAppleの特許ネタで思うには、公知のモノに一つ追加したり特定用途を謳う事で通しているのが。
Re: (スコア:0)
公知だということが発覚すれば無効になるけど、
ひとつ発覚したということは、まだ発覚してないのがあるんじゃないの?
また、そういう特許ゴロがいるだろうから、それへの対策として、
特許をチェックする必要がある
ってことだと思う。
Re: (スコア:0)
良いように考えれば、もともと同じ技術を開発していて、
そのオープンソースの存在を全く知らずに申請してしまった
という可能性も十分にある。
2か月の差というが怪しいが、特許申請のタイミングでは、
偶然にも別々に電話を発明していたグレイとベルが、2,3時間の
差でベルが先に特許申請したという明暗を分けた例もある。
Re:公知技術 (スコア:1)
そう願いたい。いや、正直疑いどおりのような気もしていますが…。
H.264のエンコードについての講演(技術のさわりしか話してなかったが)を見たことがあるので結構残念な気分。
Re:公知技術 (スコア:2, 興味深い)
米国は日本が大正時代に捨ててしまった先発明主義を維持しているので、既存出願のパクリと独自研究のハイブリッドかもしれません。
(1) いくつもの技術を研究開発しているが、何でも出願すると、IDS義務とか大変なので、明らかに有望と思った技術以外はグレース・ピリオドの一年(だっけ?)が切れる直前までは出願しないでおく。
(2) いろいろウォッチしていて、自社で研究開発した技術に抵触する技術を見つけたら、すかさず出願。グレース・ピリオド内なので、出願は有効に受理される。
(3) 特許査定されれば万歳、金の成る木だぜ、フゥハハハァー
嫌なビジネスモデルだ。公知技術のパクリが異議を申し立てれば無効になるのと違って、有効に成立してしまうと思うので、余計やだ。
こういう新種のサブマリン特許って、ちゃんと防げるような制度設計になってるのかなぁ?
Re: (スコア:0)
どっかの国みたいに事前にまずいことが起きる可能性は完璧に潰さなくてはならないなんて不可能な考えかたをするのではなくて、事後に異議申立てするなり裁判で決着付けるなりすればいいって考えなんでしょ。
Re: (スコア:0)
そういやアメリカも先発明主義はやめたんでしたっけ。
先発明主義が生きているような場合だと、後から出願しても特許として通ったりするんで話がややこしくなりますが、そうじゃないんならまあどうでも良いって事になりますね。