Elsevierの言語学誌「Lingua」の編集者と編集委員全員が辞職、新雑誌を立ち上げ 17
ストーリー by hylom
また騒動 部門より
また騒動 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、
学術雑誌を多数出版しており、また近年ではその近年購読料の高さなどで批判をされているElsevier社だが、同社が発行する言語学誌「Lingua」の編集者6名と編集委員31名全員が辞職、新たなオープンアクセス誌「Glossa」を立ち上げるという(カレントアウェアネス・ポータル)。
編集者らはElsevierに対しLinguaを誰もが無料で閲覧できるオープンアクセス誌にすることやCC BYライセンスの採用、論文著者が掲載時に支払う料金(APC)の金額設定の変更などを要求していたとのことだが、これが拒否されての独立となったようだ。
食べていけるのだろうか? (スコア:2, 興味深い)
無料で読めるのは読者からすると嬉しいことだろうけど、
本当にそれで食べていけるのか他人事ながら心配になります。
Re:食べていけるのだろうか? (スコア:1)
マイナーそうな分野ですが、Linguaのページを見ると月に2、3本程度掲載されているようです。
http://www.sciencedirect.com/science/journal/00243841/168 [sciencedirect.com]
Re: (スコア:0)
編集者6名と聞くとビックリしますが、フルタイムの編集者はわずかなのでは?
分野によっては有力研究者のお弟子さんや秘書相当の人が実質的な編集担当になってるマイナー領域の学会誌もありますし
Re:食べていけるのだろうか? (スコア:2, 参考になる)
一般雑誌と違ってアカデミックジャーナル(オープンアクセス)でしょ?
基本無給か、謝礼程度じゃないの?>編集者、編集委員
事務作業が必要だから、パートタイムの事務員は最低限雇う必要あるけど
#オープンアクセスジャーナルは読者は無料で読めるのだけど、
#投稿料が(ジャーナルのI.F.が低い割には)有名雑誌なみに設定して、
#論文投稿者からの投稿料で糊口をしのいでいる場合があります。
#このニュースで話題の雑誌について当てはまるかはわかりません。
Re:食べていけるのだろうか? (スコア:3, 興味深い)
レビュアーやエディターはほぼ無料で働いてるのにジャーナルの出版社だけが儲けてるのが反発の理由だろうか
Re:食べていけるのだろうか? (スコア:1)
Re:食べていけるのだろうか? (スコア:1)
編集長もライデン大学の教授 Prof.dr. J.E.C.V. (Johan) Rooryck [leiden.edu]。
学界への恩返しで仕事しているのに、大手出版社が学術雑誌の値段をどんどん上げてくるので、継続して講読するものを減らさないといけない状態。
Re: (スコア:0)
こういうところこそ国の補助金でテコ入れすべきなのかも、と思った。
下手な研究の助成金なんぞよりよほど効果があるんじゃないか?
すべての大学・研究機関が払ってる購読料を一元化出来たほうが安上がりだし、
低賃金で査読・編集している専門家に適切な報酬を提供できる可能性も出てくる。
Re: (スコア:0)
「投稿料が設定して」
Re: (スコア:0)
価格改定まではまだしも、本体の無料化までいくと収支計算できているのか不安になりますね。
Re: (スコア:0)
オープンアクセスって、その分か、著者が払う投稿料が高くね
Re:食べていけるのだろうか? (スコア:1)
オープンアクセス誌が増える結果、雑誌購入費が減れば悪い結果ではないと思います。
現実問題として、研究者の投稿料と図書館の購入費がリンクするかは微妙ですけど。
Re: (スコア:0)
それにしても月に数本の掲載じゃ、フルタイムで人を雇うのは無理でしょう
# オープンアクセス誌の登場で、論文が量産されるようになる分野とはとても
Re: (スコア:0)
そもそも月に数本ならフルタイム雇う必要ないでしょう。
フルタイムで誰をどんな作業で雇うというのでしょうか。
そりゃ昔は海外へ荷造りして発送したり、編集作業して印刷会社に発注したり、
ゲラチェックしたりとやることはいっぱいあったでしょうが、
オープンアクセス誌ってたいてい電子版オンリーでないですか?
学術誌の編集担当は名誉職であることが多いし査読者には自動で「Thank you」Mailを送られるだけだ。
styleファイルが良く整備されている雑誌なら論文執筆者がtex投稿で
雑誌掲載のフォーマットに変換されるから編集作業さえ“ほぼ不要”だ。
#と、考えたらElsevierはいったい何の作業をして取り分を持っていくのか、と疑問に思って独立したんじゃないのとゲスパ
##言語学界でtexって使われるのかな
Re: (スコア:0)
きちんとやっている学会誌がどれくらいあるのかという問題はありますけど、広報と事務はフルタイムで1人ずつ欲しいですよね。大手出版社のサポートで有難いのはこの2点だと思います。零細だと何も助けてくれませんが。
特に事務については、自分も著作権がらみで問い合わせたことありますけど、執筆者からの問い合わせに素早く対応できる体制が欲しいですよね。パートタイムでも不可能ではないですが、円滑な対応のためには問い合わせの多寡に関わらずフルタイムで1人いるとありがたいです。
あと、編集作業についてもゼロになるわけではないですし、ミスや見逃しが絶対許されないというプレッシャーを考えるとしんどいと思いますけどね。これについては得手不得手があるので手際よくできる研究者なら負担に感じないのかもしれませんが。
なお、言語学界でtex以外の投稿を認めないというのは難しいでしょうね。異なるファイル形式の扱いも面倒なんですよねえ。
Re: (スコア:0)
オープンアクセスって、創刊時は投稿料無料だけどインパクトファクターがあがるにしたがって、投稿料もあがっていくものがありますよね。
その様な状況になると、もうインパクトファクターを金で買う様な感じじゃないかとさえ思ってしまいます。。