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2023年のオープンソース人気記事トップ10
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著作権

マツダ、オープンソースのAPIクライアントが著作権侵害だと主張してGitHubから削除させる 61

ストーリー by headless
侵害 部門より
マツダがオープンソースのホームオートメーションソフトウェア Home Assistant が使用するオープンソースのAPIクライアントについて GitHub に DMCA 通知を送り、マツダ車へのアクセス機能を削除させたそうだ (Home Assistant のブログ記事Ars Technica の記事GitHub のプルリクエスト)。

この API クライアントは Python および JavaScript で書かれており、マツダが Android / iOS 向けに公開している MyMazda アプリが使用する MyMazda (Mazda Connected Service) API を通じたマツダ車の各種情報へのアクセスを可能にするものだ。マツダは API クライアントのコードがプロプライエタリな API 情報を含む同社の特定の情報を利用して書かれたものであり、MyMazda アプリと同じ機能を提供するため著作権侵害だと主張している。

米連邦最高裁では Oracle 対 Google の裁判で API が著作権保護の対象になるかどうかの判断を示さなかったものの、API が著作権保護されると仮定してもその保護は弱く、使用はフェアユースにあたるとの判断を示している。そのため、裁判になればフェアユースが認められる可能性も高いが、API クライアント開発者の Brandon Rothweiler (brd99) 氏は余暇に開発しているソフトウェアのための裁判で財政的リスクを負うことはできないとして、MyMazda API 統合の削除を決めたとのこと。

Home Assistant はブログ記事でマツダの動きに落胆したと述べ、最近 Tesla が公式 API のドキュメントを公開したことや、Volkswagen Group が Home Assistant をフィーチャーするアプリストアを公開したことに触れてオーナーが自分の車のデータを活用できるようになる利点が大きいと指摘。この点でマツダが Home Assistant と合意できる部分もあるはずだとして、対話を呼び掛けている。
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SNS

Misskeyの遅いから「Node.jsやめる(Rustにする?)」というissueが紛糾 75

ストーリー by nagazou
紛糾 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

Twitter代替サービスとしてユーザーが急増してサーバーコストが問題となっているOSSのSNSプラットフォーム「Misskey」で、「Node.jsやめる(Rustにする?)」というissueが登録されて紛糾しているようだ(はてなブックマーク)。

Misskeyのメインである「Misskey.io」のインスタンスは、個人運営であるが現在CPU1416コア、メモリ2.8TBという途方もないスペックで稼働しているという(まとめダネ!)。こうした状況を受けてか、3日に「Node.jsやめる(Rustにする?)」というissueが「Node.jsはパフォーマンス上の問題があるため。Goとかでもいいけど」というコメントと共に登録されたようだ。

issueにはタレコミ時点で94件のコメントが寄せられている他、Twitterなどでも話題となっていたが、メモリ消費が削減できそうやおもしろそうという意見がある一方で、そもそもMisskeyが遅い原因は本当にNode.jsなのかやスロークエリーを先に直すべきではと言った声、CPUバウンドなのかIOバウンドを測定してから検討すべきと言った声が多く寄せられる事態となっている。タレこみ子的にも、サーバー開発では性能対策は言語よりもまずDBやキャッシュというイメージがあるが、果たしてこの言語移行はありだろうか?

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ビジネス

中国のオープンソースコミュニティ OSCHINA が OSDN を取得、サイトは独立を維持 52

ストーリー by headless
独立 部門より
中国のオープンソースコミュニティ OSCHINA (Open Source China: 開源中国) は 24 日、OSDN 取得を正式発表した (プレスリリース)。

OSCHINA は 2008 年設立。2013 年には中国版 GitHub とも呼ばれる Gitee を設立した。OSDN のサービスと似通った点の多い OSCHINA だが、OSDN が吸収されることはなく、独立したサイトとして維持していくという。スラドに関しては分離する方向でアピリッツが OSCHINA と交渉している。
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オープンソース

OSSのWebフレームワークが突如TypeScriptからJavaScriptに移行して紛糾 130

ストーリー by nagazou
紛糾 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

「Turbo 8」というOSSのWebフレームワークが、「Remove TypeScript」というプルリクで突然にTypeScriptからJavaScriptへの移行を行ったことで、OSS界隈で大きな話題となっているらしい。一般にTypeScriptは型のあるベターなJavaScriptとして扱われるが、移行理由として厳しい型付けやコンパイルの要否などが挙げられている。ただしプルリク提出から2時間で議論する間も無くマージされたので、相当のツッコミも入っているようだ(Turbo 8 is dropping TypeScriptGitHub Remove TypeScript by afcapelDEVCLASSはてなブックマーク)。

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Wine

Wine 8.0 リリース 46

ストーリー by nagazou
メジャー 部門より
「Wine」の最新版「Wine 8.0」が公開された。毎年1回実施されているメジャーバージョンアップで、今回リリースされた「Wine 8.0」では、この1年間に寄せられた8600以上もの変更が反映されているという。大きなものとしては、PE(Portable Executable:Windowsの実行ファイル形式)フォーマットへの変換が完了し、すべてのモジュールがPEフォーマットでビルドできるようになったことなどがあるとしている。このほか、「WOW64」サンクがほぼすべてのUnixライブラリに対して実装され、32bitのPEモジュールが64bit Unixライブラリを呼び出せる改善が図られたとしている(WineHQリリース窓の杜ubunlog)。
16745408 story
Wine

吉川醸造、AFURIに商標をめぐり提訴される 100

ストーリー by nagazou
訴えるのはイメージ戦略的に失敗では 部門より
日本酒メーカー「吉川醸造」の日本酒「雨降(あふり)」が、ラーメンチェーン店を運営するAFURI株式会社に商標侵害の疑いで提訴された。吉川醸造は神奈川県伊勢原市にあり「雨降」は地域の信仰対象である大山阿夫利神社に由来する名前。一方、提訴したAFURI社は、自社が「AFURI」商標を様々な商品・役務で取得しており、これまで150以上の商品やサービスに商標権を取得しているという。吉川醸造とAFURI社は双方弁護士を交え、数回にわたり話し合いの機会を持ったが、解決に至らず、最終的には司法の判断を求めることになったとしている(吉川醸造リリースAFURI株式会社リリースねとらぼTogetter)。
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アメリカ合衆国

米下院議員、RISC-Vの利用・貢献を停止するよう政権と米企業に求める 76

ストーリー by nagazou
オープンがゆえに 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

RISC-Vはオープンソースの命令セットアーキテクチャとして進歩を続けているが、
中国企業が積極的に活用していることから、西側諸国が(ほぼ)独占している
市場への対抗手段になっているとして米下院の超党派の議員団から槍玉にあげられているそうだ。
誰でも使えることから発展してきた米国発の技術が、
敵を利するとして米国から排除されようとしているとはなんとも皮肉なものである。

ロイターの記事によると、米国の一部の連邦議員がバイデン政権に対し、中国で幅広く使用されている半導体技術「RISC-V」を米国の企業による利用を制限するよう要求しているという。この要求は国家安全保障の観点から行われており、RISC-Vが米中間での新たなテクノロジー関連の争点として浮上しているそうだ(ロイター)。

下院外交委員会委員長のマッコール議員曰く、「中国共産党はRISC-Vを悪用し、半導体設計に必要な知的財産の米国支配を回避しようと目論んでいる。米国人は、米国の輸出管理法を損なうような中国の技術移転戦略を支援すべきではない」とのこと。

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オープンソース

オープンソースエコシステムへのサプライチェーン攻撃が大幅に増加 31

ストーリー by headless
増加 部門より
Sonatype の報告書 9th Annual State of the Software Supply Chain によると、2023 年にはオープンソースエコシステムへのサプライチェーン攻撃が大幅に増加しているそうだ (プレスリリースBetaNews の記事報告書: PDF)。

調査対象は Maven Central (Java)・npm (JavaScript)・PyPI (Python)・NuGet (.NET) という 4 つのエコシステム。これらのエコシステムでは 9 月時点で 245,032 個の悪意あるパッケージが見つかっており、2022 年 (88,000 個) の 3 倍近い数字になっている。Sonatype が調査を始めた 2019 年分から 2022 年分までの累計と比較しても 2 倍以上となるようだ。

また、2023 年に Maven Central でダウンロードされたソフトウェアのうち、10% が既知の脆弱性を含んでいたという。この比率は 2021 年の 14%、2022 年の 12% から減少傾向している。ただし、2022 年の調査と同様に脆弱性を含むダウンロードの 96% は既に修正版が入手可能であり、事前に確認すれば回避可能だったとのことだ。
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テクノロジー

商用利用禁止のAI言語モデルがオープンソースと称して公開され、騒動に 74

ストーリー by nagazou
騒動 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

東京大学松尾研究室は8月18日、100億パラメータサイズ・日英2ヶ国語対応の大規模言語モデル“Weblab-10B”を公開したと発表した。これ自体は偉業であるが、プレスリリース中で「オープンソースで公開」と称しているにもかかわらず、そのライセンスが商用利用禁止のCC BY-NC 4.0であり、オープンソースの定義に反していることから、日本で「オープンソース」の商標を管理するOpen Source Group Japanの理事長である佐渡秀治氏が苦言を呈するなど、ちょっとした騒ぎになっている。

なおAI界隈では「このオープンソースは辞書的意味で使っているにすぎない」「アメリカでは商標取得に失敗し、日本でも二度にわたって拒絶査定され、42類でしか登録できていないとOSGJ自身が認めている」などと居直っているようである(なお16類、35類、41類での登録は不使用取消審判ですでに取り消されている。直リンクできないようなので上記特許情報ページの詳細を開いて「2018-300437」のリンクを参照されたい)。私見としては、ならば変に横文字を使わず「ソースを公開」とでも言えばいい(というか本当に辞書的意味なら「オープンソースで公開」は重言ではないか)のに、わざわざ「オープンソース」と称しているのは単語のイメージにタダ乗りしようとしているとしか思えないのだが、違法でさえなければ何をしてもいいというのがAI界隈の常識なのは画像生成AI周りで広く知られていることだし、他者が勝手に「オープンソース」の商標を取ることを防止するのが目的で出願した商標をここで持ち出すのは筋が悪かったと言わざるを得ない。

ちなみにオープンソースに代わるよい言葉がないという意見もチラホラ見かけたので紹介しておくと、プログラム以外の著作物におけるオープンソースの定義に相当するものとして、自由文化作品の定義(Definition of Free Cultural Works)というものがある。公式日本語訳がないためか日本ではあまり知られていないようだが、クリエイティブ・コモンズのライセンスページからも"Approved for Free Cultural Works"というバナーからリンクされている。この定義でも非商用利用に限るようなことは認められておらず、クリエイティブ・コモンズの中では表示 — 継承表示のみが承認されている。

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インターネット

OSSコミュニティーの一生は短くない。4年後生存確率は50%超 34

ストーリー by nagazou
長生きしてください 部門より
NTTと九州大学が4日に発表した報告書「OSS Myths and Facts(OSSの神話と真実)」では、オープンソースソフトウェア(OSS)のコミュニティーに関する調査分析を実施し、OSSコミュニティーにまつわる通説の真偽を科学的に検証したという。調査対象となったのは「GitHub」のリポジトリーから約4万件の関連データ(ZDNET Japan)。

分析の結果、「OSSコミュニティーのコミュニケーションは緩やかである」という通説に関しては、議論の種類によらず、約半分のコミュニケーションは4時間以内のやりとりがされており、OSSコミュニティーは、企業の開発者と同等かそれ以上の素早いコミュニケーションを行っているとしている。「OSSコミュニティーは眠らない」という通説に関しても、OSSコミュニティーの活動時間帯は、北米のオフィスアワーに偏っており、北米の深夜時間帯は、世界中のOSSコミュニティの活動も静かになるという。

「OSSコミュニティーは終わるのも早い」という通説に関しても、OSSコミュニティーの4年後の生存確率は50%を超えるとしており、現在活動中のOSSコミュニティーの半数は、4年後も継続して活動している可能性が高いとしている。このように報告書では、OSSコミュニティーに関する通説の中には実際の状況と異なるものがあるとされている。
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アレゲはアレゲ以上のなにものでもなさげ -- アレゲ研究家

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