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軍事

新型輸送機エアバスA400Mのエンジンギアボックスがトラブっているらしい

タレコミ by Anonymous Coward
あるAnonymous Coward 曰く、
https://aviation-space-business.blogspot.jp/2016/05/a400m.html?m=1
http://www.defensenews.com/story/defense/air-space/2016/04/28/airbus-reports-a400m-engine-gearbox-problems-cause-delays/83643340/
「A400Mの生産引き渡しで深刻な問題があり、エンジンプロペラのギアボックスで新たに予想外の問題が発生したためだ」とエアバスグループのCEOトム・エンダースが第一四半期営業報告で述べた。「面倒だが解決方法をエンジンメーカーと探っていく」
エアバスはギアボックスの補修費用は「相当な金額」になるとみている。
「補修費用は完了時に上乗せするが、現時点で設計、技術、営業で全体像が見えず、費用面で大きな影響が出そうだとしか言えない」と同社は伝えている。
同社発表では50億ユーロ(57億ドル)がこの問題で費用に上乗せされる可能性があるとする。
解決方法の模索が進行中だと同社は発表。発注元と交渉も継続中で、引き渡し日程が変更となる。
A400MのエンジンメーカーはスペインITP、ドイツMTU、ロールスロイスとサフランの共同事業体だ。ギアボックスのメーカーはジェネラルエレクトリックのイタリア子会社アヴィオエアロ。
エアバスグループの営業利益は5.01億ユーロと前年の6.51億ユーロから減少しているが、売り上げも211億ユーロが122億ユーロになっている。年間全体の見込みは民間商用機の納入により年末にかけてキャッシュフローと利益双方が安定してくると同社は見ている。
A400Mのローンチカスタマーのベルギー、英国、フランス、ドイツ、ルクセンブルグ、スペイン、トルコの各国はここにマレーシアも含め同機を購入する予定だ。引き渡しの新日程はヨーロッパ調達機関OCCARを通じて現在交渉中である。

エアバスA400Mは、中規模軍用輸送機を、想定飛行速度域ではターボファンジェット双発より効率が高いとされる、ターボプロップ4発で新規開発して仕上げた機体である。
万人が予想した通り、この新開発ターボプロップのユーロプロップ・インターナショナルTP400-D6(10MW弱クラス)が、開発上の大きな障害(他に質量超過もある)となって、開発・配備に遅延が生じていたが、ここで更に新開発ターボプロップのギアボックスがトラぶった事になる。
無論ソ連では二重反転ターボプロップ クズネツォフNK-12(最近では11MW級に達し、ある種TP400-D6より高度な技術)4発のツポレフTu-95シリーズ(ベースは何とボーイングB-29!)が、遥か昔(1950年代開発)に実用化されている事から、開発可能と判断して踏み切ったのであろう。
川重C-2も強度不足で開発・配備に遅延が生じ、古い話だがロッキードC-5も質量超過→軽量化→寿命短→主翼換装と、一見枯れた技術に見えがちな軍用輸送機も色々大変な様だ。
最近では西安飛機工業公司Y-20(中国)やアントノフAn-178(ウクライナ)が表に出ている情報では順調らしいし、マクドネル・ダグラス(現ボーイング)C-17や、エンブラエルC-390(ブラジル)も順調だったが、イリユーシンIl-106(ソ連→ロシア)はいったん開発を打ち切って現在再開発中である。

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あと、僕は馬鹿なことをするのは嫌いですよ (わざとやるとき以外は)。-- Larry Wall

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