
商用利用禁止のAI言語モデルがオープンソースと称して公開され、騒動に 74
騒動 部門より
東京大学松尾研究室は8月18日、100億パラメータサイズ・日英2ヶ国語対応の大規模言語モデル“Weblab-10B”を公開したと発表した。これ自体は偉業であるが、プレスリリース中で「オープンソースで公開」と称しているにもかかわらず、そのライセンスが商用利用禁止のCC BY-NC 4.0であり、オープンソースの定義に反していることから、日本で「オープンソース」の商標を管理するOpen Source Group Japanの理事長である佐渡秀治氏が苦言を呈するなど、ちょっとした騒ぎになっている。
なおAI界隈では「このオープンソースは辞書的意味で使っているにすぎない」「アメリカでは商標取得に失敗し、日本でも二度にわたって拒絶査定され、42類でしか登録できていないとOSGJ自身が認めている」などと居直っているようである(なお16類、35類、41類での登録は不使用取消審判ですでに取り消されている。直リンクできないようなので上記特許情報ページの詳細を開いて「2018-300437」のリンクを参照されたい)。私見としては、ならば変に横文字を使わず「ソースを公開」とでも言えばいい(というか本当に辞書的意味なら「オープンソースで公開」は重言ではないか)のに、わざわざ「オープンソース」と称しているのは単語のイメージにタダ乗りしようとしているとしか思えないのだが、違法でさえなければ何をしてもいいというのがAI界隈の常識なのは画像生成AI周りで広く知られていることだし、他者が勝手に「オープンソース」の商標を取ることを防止するのが目的で出願した商標をここで持ち出すのは筋が悪かったと言わざるを得ない。
ちなみにオープンソースに代わるよい言葉がないという意見もチラホラ見かけたので紹介しておくと、プログラム以外の著作物におけるオープンソースの定義に相当するものとして、自由文化作品の定義(Definition of Free Cultural Works)というものがある。公式日本語訳がないためか日本ではあまり知られていないようだが、クリエイティブ・コモンズのライセンスページからも"Approved for Free Cultural Works"というバナーからリンクされている。この定義でも非商用利用に限るようなことは認められておらず、クリエイティブ・コモンズの中では表示 — 継承と表示のみが承認されている。
今は訂正済みになっています (スコア:3, 参考になる)
プレスリリースに
> ※このたびOSI(Open Source Initiative )の定義に倣い、Weblab-10Bについては商用利用不可のため“オープンソース“の定義に当てはまらないものとして、2023年8月18日発出のリリースの一部文言を訂正しました。
との追記がでていて、今は文面が訂正されています。
と、いうことを追記したほうがいいと思うの
Re: (スコア:0)
タレコミの時点ではまだ訂正されていなかったので。headless氏が追記してくれることを期待しよう
Re: (スコア:0)
つか、OSIってOpen Systems Interconnectionと紛らわしくない?
しかし、なんでOpen Source Initiativeの定義に従わないといけないわけ?
LCI(Lolita Complex Initiative)とか作ってロリコンの定義はこれ!と決めたらみんな従ってくれるのだろうか。
『AI界隈』ってどこ? (スコア:2, 参考になる)
『AI界隈』ってどこ?
定義がー意味がーと言ってるやつがコレ?
そんな早まった一般化を前提に『違法でさえなければ何をしてもいいというのがAI界隈の常識』とさらなる一般化?
あれかな、詭弁、印象操作やレッテル貼りでも違法でさえなければ何をしてもいいというのがタレコミ主の考えかな?
タレコミの内容の筋が悪かったと言わざるを得ない。
Re:『AI界隈』ってどこ? (スコア:2, すばらしい洞察)
タレコむにしても、もう少し鼻息を抑えて喋れないのかよとは思った
Re: (スコア:0)
主語を小さくするならAI驚き界隈 [twitter.com]かな。こいつらと一緒にされたくないと思っておられるようで何より。
Re: (スコア:0)
生成AIで儲けようって側もアレなの多いが、反AI界隈も先鋭化してるからな。
有名イラストレーターにAI使用の難癖つける [togetter.com]とか平気でやるし。
何なら(上記イラストレーターのツイートに)「いいね」や「リツイート」しただけでAI肯定派のリストに登録します!なんて言い出すのまで出てる。
数は少なかろうけど、両側が「声だけは大きい」カルト化してるから、マトモな法改正や制度整備は面倒だろうなぁ。
「ソースコードが該当する9類の商標を取得できていない」 (スコア:2, 興味深い)
OSDN佐渡氏の2018年の下記の記載の通りであれば、「オープンソースは登録商標だから勝手に使うな」という主張は、ソースコードに関するものについては誤りということ。
「ソフトウェアのソースコードそのものが該当する9類で取得されていない」
「この結果、コミュニティが一般的に使用しているソースコードのライセンス形態や開発手法に関わる流れにおいてのオープンソースという語の利用については、そもそも我々が取得しているオープンソース商標が影響する範囲にはありません。」
「当然ながら、一般名称として誰もが自由に使用することができます。」
https://mag.osdn.jp/18/07/30/220000 [mag.osdn.jp]
Re:「ソースコードが該当する9類の商標を取得できていない」 (スコア:1)
佐渡氏は指摘を慎重に避けてるね。
だが、オープンソース界隈の顔の一人、ogochan氏は「オープンソースは登録商標です(キリッ」とやらかしてるのだよな。
https://twitter.com/ogochan/status/1692360920968904994 [twitter.com]
さらに佐渡氏も他人が「オープンソースは登録商標です」と書いた場合は、その点には一切触れずにリプライしてる。
有利な方向に勘違いするなら好都合と考えているとしか思えない。
「OSSは一般名詞ではなく商標なんです」 https://twitter.com/hide5stm/status/1692912166008197562 [twitter.com]
というツイートに対して
「商標としてみたときどうしても表現的に幅が広すぎる」 https://twitter.com/nanashi_king_t/status/1692919678799405527 [twitter.com]
と感想書いた人がいたが、佐渡氏は商標は勘違いと指摘することなく、
「ソースコードを記述した瞬間に著作権が発生します」 https://twitter.com/shujisado/status/1693051554482577664 [twitter.com]
とだけ書いているわけで。
などと居直っているようである (スコア:2)
で、ソースは?
ogochanのX postsらしい (スコア:1)
そも「AI界隈」という言い方がogochanのそれ、なのね。
「ソースではない」って指摘すりゃ良いんじゃないの (スコア:0)
「オープンソース言われた!ムキー!」よりも「学習済モデルはバイナリやん、ソースと言うなら学習データも公開しろや」の方が筋が良い気がする。
制限付き無料公開をオープンソースと呼ぶのもバカだが、ソースコードでないモノをオープンソースの定義云々で噛みつくのも、オープンソースの勝手な拡大解釈じゃないの?
# ソフトウェアの画像リソースみたいな従属品とかならわかるけどさぁ
Re: (スコア:0)
それって相手をやり込めるためのトンチだよ。やり込めたいんじゃなくてオープンソースの定義を啓蒙したいんだよ。
万が一本当にソースを制限公開した時にまた「オープンソース」って名乗ることになりえるから目的を達成できない。
Re:「ソースではない」って指摘すりゃ良いんじゃないの (スコア:2, すばらしい洞察)
本気で思想を広めたいんならオープンソースとかフリーソフトウェアとか普通の英熟語っぽい名前にした時点で失敗だよな。
最初からFLOSSとかGNUとかくらいわけわからん言葉にしておけばここまでもめなかった。
Re: (スコア:0)
「オープンソース」はコードを公開してるだけで商用利用可能かは別の話ってのが言葉的には正しいよな
「オープンソース」だから誰でも自由に利用してOKみたいな定義作ったのが悪い
Re:「ソースではない」って指摘すりゃ良いんじゃないの (スコア:1)
タレコミにある通りで、残念ながらソースコードに対して「オープンソース」の商標は取得できていない。
もちろん、大規模言語モデルに対して「オープンソース」の商標を取得しているわけでもない。
なので指摘している側も特に権利が無いまま「俺の考えるオープンソースはこうだ」と主張しているに過ぎない。
Re: (スコア:0)
でも、商標取った時に「一般名称としてのオープンソースとオープンソース商標の利用の境界が明確でない領域もあるかもしれませんが、我々は一般名称と同様に自由にその語が利用されるされることを望んでおり、一般名称としてのオープンソースに対して大きな悪意が向けられない限り、我々が何らかの権利を行使することはありません」とか、「当然ながら、一般名称として誰もが自由に使用することができます」とか言ってるじゃん。今回の件は「大きな悪意」とはとても言えないと思うけど。本人たちは一般名称として使ってるんだから。
Re: (スコア:0)
そこまで細かく確認してりゃ、もう少し別の表現があったんでは?
悪意を隠していたと言われても仕方がなかったと思う。
Re: (スコア:0)
商標登録されているのは「オープンソース/OPENSOURCE」であって「オープンソース」ではない。
>「オープンソース®」は商標なので
は明らかな誤り。
Re:「ソースではない」って指摘すりゃ良いんじゃないの (スコア:1)
それって相手をやり込めるためのトンチだよ。やり込めたいんじゃなくてオープンソースの定義を啓蒙したいんだよ。
今回の反応見てた外野からしたら「アイツら相変わらず刺々しいなぁ、近寄らんとこ」なんだけどね。
啓蒙ってもう少し平和的にやるモノだと思うよ。上から目線は隠しきれないにせよ。
Re: (スコア:0)
ゆうてオープンソースのドライバとかバイナリブロブ塗れですしおすし
Re: (スコア:0)
Xで「クリエイティブ・コモンズで公開しているんだからクリエイティブ・コモンズで公開と言えばいい」という指摘があった。確かにそのとおりだ。嘘ではないしクリエイティブ・コモンズのブランドイメージにも乗っかれていいことづくめだろう
Re: (スコア:0)
じゃあソースコードでないモノをオープンソースと言うのはどーなのよ。
オープンソース言いたいだけちゃうんかと言われても仕方ないのではw
Re: (スコア:0)
ソースと言ったらソースコード
USBと言ったらUSBメモリ
Re: (スコア:0)
オープンソースハードウェアとかの立場は
その居座っている界隈のコメントのリンクあった方が良かったかも (スコア:0)
これじゃ誰が言ってるのかわからん
Re: (スコア:0)
晒し上げるのが目的ではないので。知りたかったら@ogochan氏の最近のポストを見てね(念のため言っておくとogochan氏自身は居直っている方ではなくマサカリ投げている方ね)
Re: (スコア:0)
「居座ってる」だから居直ってる人とはまた別なのでは
PDSと呼ぶな運動 (スコア:0)
パソコン通信時代のフリーソフトの利用規約には、「本ソフトウェアを(または著作権を放棄していないフリーソフトを)PDSと呼ぶ者の使用を禁止します」みたいな条項をよく見かけたな。OSSではこのような対抗措置が取れない(取った途端にOSSではなくなって相手と同じ穴の狢に陥る)のがつらいところだ。もし可能だったらPythonあたりがやってくれればAI業界壊滅だろうに
Re: (スコア:0)
懐かしい。個人的には「シェアウェア」って単語も最近はとんと聞かなくなった気がする。
Re: (スコア:2)
あるいはWindowsのプログラムを書ける人材がいないから
Windowsに手を出さなかった
仕方がないから個人がプログラム開発をしたので
アマチュアの小遣い稼ぎというわけではない
Re: (スコア:0)
GPLとか、同意できない人はNGだから、同じじゃない?
提供者へのソースコードの配布をしない者の使用を禁止します、だと思ってた。
Re: (スコア:0)
GPLは使用を禁止しない。法が禁止しているだけ。フェアユース等が成立するならGPLに従う必要はない。
Re: (スコア:0)
> フリーソフト
自作のプログラムをパソ通で「フリーウェア」と称して公開してた。
フリーウェアがなんなのか深く考えたことはない。
Re: (スコア:0)
そりゃ、価値の提供者が言うから成り立つんだよ。>PDSと呼ぶな
佐渡秀治氏とやらは、言語モデルの利用者から見たら何の価値も提供してくれない人だから。
価値を提供しない外野がいちゃもんだけつけてるとしか見ない。
オープンソースの辞書的意味→「このオープンソースは辞書的意味で使っているにすぎない」 (スコア:0)
https://www.dictionary.com/browse/opensource [dictionary.com]
Computers. pertaining to or denoting software whose source code is available free of charge to the public to use, copy, modify, sublicense, or distribute.
deepl翻訳によれば
コンピュータ。ソースコードが、使用、コピー、変更、サブライセンス、または配布のために公衆が無料で利用できるソフトウェアに関連する、またはそれを示す。
OSIの定義とイコールではない気がするけど、ソースを公開することではないよね。
辞書的意味とか言うなら辞書引いてほしい。
Re: (スコア:0)
タレコミの時点で突っ込まれてるが、
辞書的な意味で使うなら「オープンソースする」(名詞の動詞化)とか「ソースをオープンします」(ルー語)って使い方になるので、
「オープンソースで公開」としている以上、
意識的無意識的かはさておき「オープンソース」という名詞に何らかの特別な期待を込めて使っていることには違いない。
Re: (スコア:0)
オープンソースで配布、とすれば良かったのかな?
Re:オープンソースの辞書的意味→「このオープンソースは辞書的意味で使っているにすぎない」 (スコア:1)
Re: (スコア:0)
ソース については日本語として使うのは理解できるけど、公開することをオープンするっていうのは英語の使い方からしてもだいぶあやしい。
毎日の店の開店とかはオープンでいいけど、受け入れるとかの受動的なニュアンスよね普通。
配布とか公開ならreleaseで良いでしょ。こっちの方が日本語でもしっくり来るし。
Re:オープンソースの辞書的意味→「このオープンソースは辞書的意味で使っているにすぎない」 (スコア:1)
和製英語でもないのにどうあやしいんだよ。
https://ejje.weblio.jp/content/%E5%85%AC%E9%96%8B [weblio.jp]
Re: (スコア:0)
辞書によるのかな。Weblio辞書で引くと
https://www.weblio.jp/content/%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%97%E3%83%B3%E3%... [weblio.jp]
「ソフトウェアのソースコードが公開されており、再頒布の自由が可能であること。代表的なオープンソースのソフトウェアにLinuxやApache HTTP Serverなどがある。 」
「オープンソースとは、プログラムのソースコードを無償で公開し、ソースコードの改良や再配布の自由を認める姿勢や概念のことである。」
とかソースを公開することも含まれるように見える
Re: (スコア:0)
それらの定義の「再頒布の自由」というところが重要。ITmediaのフォローアップ記事にも書かれているけど
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2308/22/news146.html [itmedia.co.jp]
Re: (スコア:0)
なるほど「フリーソフト」が重要なのですね。
Re:オープンソースの辞書的意味→「このオープンソースは辞書的意味で使っているにすぎない」 (スコア:1)
「オープンソース」はもともと「フリーソフトウェア」のGNU色と曖昧さを嫌って作られたマーケティング用語。そこにまた曖昧さを持ち込もうとするムーブが歓迎されるわけがない
フリーソフトでいいじゃん (スコア:0)
法律関係はよくわからんけど
フリーソフトだって名乗っておけばいいんじゃないの?
第三国へアウトソーシング (スコア:0)
AIを片言の日本語を話す国へアウトソーシング
濾過器 (スコア:0)
LLaMaが使ったデータセットのThe PileのBooks3に大量の著作権侵害の疑いのある書籍データが含まれていたそうな。
松尾研究室の言語モデルもThe Pileを使ってる。
https://gigazine.net/news/20230821-books-3-ai-data-set/ [gigazine.net]
Re: (スコア:0)
The Pileの汚染が確定してるんなら色々とアウトじゃん
オープンソースっぽい言葉を使いたいならいいのがある (スコア:0)
似非オープンソース