Facebookが1年以上前の事件に安否確認機能を有効化し、嘘ニュースを拡散する結果に
Facebookが27日、1年以上前の事件に対して安否確認機能を有効にし、嘘ニュースを拡散する結果となった(Bangkok Postの記事、 The Guardianの記事、 The Vergeの記事、 BetaNewsの記事)。
Facebookの安否確認機能は11月からコミュニティーベースで有効化されるようになっている。仕組みとしては、Facebookがサードパーティーから事件発生の通知を受けると自動的にニュースアラートとして表示され、対象地域で多くのユーザーからの投稿があった場合に有効化されるとのこと。
情報の発信源はBangkok Informerというニュース記事の転載サイトとみられている。問題の記事はBBC NewsのYouTube動画からの転載で、12月27日に掲載されているが、内容は昨年8月に発生したエラワン廟での爆弾テロ事件を報じたものだ。記事についたコメントもYouTubeユーザーのコメントを転載しただけのようだ。Bangkok InformerのWebサイトはメンテナンス中となっているが、今回の記事だけでなく、同事件の記事を異なるソースからたびたび転載していたらしい。
Bangkok Postの記事などにスクリーンショットが掲載されているが、「Links」の一番上にあるのが問題のBangkok Informerの記事だ。3番目のmsn.comの記事はフィリピンのニュースサイトInterAksyonがBangkok Informerの記事を転載したものとみられ、元記事(Googleキャッシュ)は既に削除されているが、フィリピン版のmsn.comには掲載されたままになっている。2番目のCookieCoffeeの記事は1年以上前の事件に対する安否確認が行われていることを批判し、通知の無効化方法を紹介する内容だ。
本件について、Facebookは現地の英語メディア4社が報じていることを確認したと述べているという。しかし、報道の内容は土地をめぐるトラブルにあった男性が27日午前、政府により正義が行われることを求め、政府貯蓄銀行の屋上から大きな爆竹を政府の建物に向かって投げたというものだ。4社のうちの1社であるBangkok Postによれば、この件を「爆発」と報じた記事は1件もないとのこと。
安否確認機能は1時間ほどで無効化されたが、FacebookだけでなくLINEでも拡散され、ちょっとした騒ぎになっていたようだ。