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通信

実は容量無制限ではなかった――「どんなときもWiFi」のグッド・ラックに行政指導

タレコミ by Anonymous Coward
あるAnonymous Coward 曰く、
総務省は19日、MVNOサービス「どんなときもWiFi」を提供していた株式会社グッド・ラックに対し、電気通信事業法に基づく行政指導を行ったと発表した(総務省の発表)。

「どんなときもWiFi」はクラウドSIM技術を採用した通信回線で「ネットが完全無制限で使い放題」を謳っていたが、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、ソフトバンクからのSIMカードの供給停止やクラウドSIM設備の製造停止が発生し、提供可能な総回線容量が逼迫。2月21以降、長期に渡って多数の利用者の間で著しい速度低下が発生していた(「容量無制限」をうたうMVNO型の通信サービスでトラブル、「無制限」の提供は困難?)。

グッド・ラック社は著しくネットワークを占有するレベルの大容量通信をした場合に帯域制御を行う場合があることを事前に説明していたものの、総務省は実際に行われた通信制限の規模が「無制限」との文言と著しく乖離していたと認定。利用者を不当に誘引し、契約に至らしめた行為が電気通信事業法第1条の「利用者利益の保護」の趣旨に反するとしている。

また、グッド・ラック社は逼迫状況を解消すべく、過去の利用データ通信実績が一定の基準を超えた利用者を対象に月間25GBを上限とする通信制限を4月1日から実施していたが、その対象となる基準を示さず、利用者からの問合せにも回答しなかったという。総務省はこれを法第27条の2第1号(事実不告知の禁止)違反および法第27条(苦情等の処理義務)違反と認定。

総務省はグッド・ラック社に対し、法の遵守の徹底と、利用者利益の保護のための措置の実施、再発防止措置の実施及び実施状況の報告を求めるよう指導するとともに、他の電気通信事業者等への注意喚起等を行っている。

一方、指導を受けたグッド・ラック社は発表[PDF]の中で卸元電気通信事業者(MVNE)のひとつが兼松コミュニケーションズ株式会社(KCS)であったことを告白。KCSとの契約の関係で通信設備の仕組みや潜在的な事業リスクを正しく認識していなかったという。こうした連携体制の問題について、総務省は今後、第三者による検証を行い、再発防止に向けた教訓等の整理等を行う予定だとしている。

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